前回の1次面接に続き、デロイトトーマツコンサルティング(DTC)の中途採用2次面接の体験記です。
先にお伝えしておくと、この2次面接が今回の転職活動で一番きつかったケース面接でした。
1次面接の記事をまだ読んでない方は、先にこちらをどうぞ。
デロイト・DTC中途採用2次面接
友人経由で応募したため、日程調整は1次面接同様、DTCの人事と直接やりとりしました。
日程確定までは3営業日ほどで、1次面接のときと比べるだいぶスムーズでした。ありがたいです。
対策としては、これまで通りフェルミ推定やケース面接を練習して臨みました。
コンサル未経験者がコンサルを受験する場合、選考過程でケース問題が一回は出ると考えてください
とエージェントに言われていたこと、1次面接でケースが出なかったこと、ネットに転がっている情報だとコロナ前は2次面接はケース主体っぽかったことを踏まえ、「出るだろうなあ・・」と予感してドキドキでした。
面接概要
業務終了後、平日の19時スタートでした。
夜に面接がある日は、日中の業務になかなか集中できませんね・・
私は面接期間中ずっとリモートワークをしていたこともあり、突発的な業務はある程度コントロールできて助かりました。
DTC2次面接の概要は以下の通りです。
面接時間:1時間
面接相手:ディレクター、シニアマネージャー 計2名
面接形式:オンライン
事前にメールで連絡が来ていたのですが、「面接官2人も来るのかあ・・」とソワソワしていました。
プールでなく特定部署での選考だったことも関係しているのでしょうか。
ピリッと面接スタート!
面接の開始時間ぴったりにディレクター入室。
40代半ばくらいの、ピリッとした雰囲気の男性でした。
よろしくお願いします。もう1名参加予定のシニアマネージャーは少し遅れます。先に今日の流れから説明します
前半でケース面接をやります。後半でチランゴさんについて質問させてもらいます
要点のみを淡々と話す感じでした。
(お、やっぱりケースあるのね)
ちなみに、面接を受けていると面接官入室から最初のやりとりくらいで、どんな相手でどんな面接になりそうか何となく分かってきますよね。
(今日の面接官は淡々ロジカル野郎っぽいぞ。タフな時間になりそうだなあ〜)
説明の途中で、もう1名の面接官のシニアマネージャーも入室しました。
ディレクターの印象が強くて、正直あまり記憶に残っていないです。
ちなみにその後の進行も、基本的にはディレクターがメインでした。
ケース面接、うまくいかず・・
では早速ケースを始めます。
昨今プログラミングなど、従来とは違った教育が盛り上がっています。一方、教員の質の低下や労働環境の悪化が問題視されています。さて、チランゴさんならこの問題にどう対応しますか?
5分差し上げますので、考えをまとめてください
おおう。時間短めだなー
私はこの時点でケースを解く時間の短さと、淡々かつサクサクとした進行に若干焦ってしまいました。
それもあってか、どうやって考えていこうかで頭がいっぱいになり、面接官と前提を確認するプロセスをすっ飛ばしてしまいました。反省です。
大外しをしないように、できるならお題の対象や誰の立場で考えるかなど、最低限の確認はしておくべきですね。
相手に委ねるのではなく、自分が考えやすいような方向に誘導するような聞き方で構わないと思います。
「ここでいう教育とは、公立の小中学校を対象に考えて宜しいですか?」
「日本において、という前提で考えたいと思いますが差支えありませんか?」など
面接官もいじわるしたい訳ではないので、常識の範囲内での定義づけであれば異議を唱えてくることはまず無いです。
さて、今回のケースに戻りますと、私は緊張がとれないままケースに入ってしまいました。
(教育ってよくわからんな。どうしよう。会社に置き換えてみようか。そうすると、お題の状況はどうやって生まれるんだろう?)
(採用時点で欲しい人材が集まってきていないか、採用後の教員の教育体制に課題があるか、とかで分けられないかな?)
この辺りをもたもた考えている内に、ケースを解く残り時間がわずかになっていました。
(や、やばい!時間が足りない!あばば)
(採用のミスマッチはとりあえず置いておこう。教員試験の倍率が下がってるとか、ニュースで見たことないし・・)
と、かなーり雑になりました。
後で調べたら、直近の公立学校教員採用試験の競争率は平成12年の13.3倍をピークに平成30年は5.5倍まで年々下がっているみたいですね。*1
(既存教員の活性化という観点で、教員1人1人の時間当たり効率を妨げているのは何か?それに対する打ち手は・・?)
(ええい。平凡なもので構わん!教育コンテンツ拡充、あとはRPAとか効率化ツール導入でどうだ)
はい。5分経ちました。始めてください
ちょうど時間が来ました。
はい。では始めます。まず前提として~、原因については、採用と既存人員の底上げという軸で考えました。今回は採用ではなく、既存人員の方にフォーカスして原因を考えます。理由は~。打ち手としては、教育コンテンツ拡充による教員スキルアップと、RPAなど導入による業務効率化を図ります
打ち手まで出したは出したのですが、今振り返っても思考がとっ散らかっており、恥ずかしながらかなり出来が悪かったと思います。
発表後はまずディレクターの面接官から質問がバシバシ飛んできました。
採用には問題がないという理由をもう一度教えて
量と質の観点のうち、量の観点では問題がないと考えます。理由は~だからです。先ほどの説明では混ざってしまっておりました。
あなたがいう質って何?
質に対して解決策は考えなくて良いの?
他にないの?
・・・
「考えが詰められてなかったな・・」というポイントに対して、ある意味容赦なく、淡々と質問がありました。
この辺りからようやく緊張の呪縛が解けてきて、回答自体はしていたのですが、
その場で考え付いた回答をしたところですぐに次の突っ込みが飛んできて・・という形で、中々きつかったです笑
・・・
私は一旦良いかな。では、シニマネさんお願いします
チランゴさんが言ってた教育コンテンツってもうやってるところあるよね。
うまくいってないんだとすると、なんで?どうすればうまくいくの?
対象の教員は公務員ということで、少なくとも金銭的なインセンティブは訴求しづらいですね・・精神的な報酬があれば・・
まあ、例えばそもそも公務員という形態を見直すのも1つですよね
確かに。思考ロックしちゃってたなあと思いました。
それでは、今までの議論を踏まえてもう一回チランゴさんの考えをまとめてもらいましょうか
・・・
はい。ではケースはこのくらいにしておきましょうか
しんどー。ケース面接が終了した時点で面接開始から40分くらい。
鋭い質問をひたすらテンポよく投げられ続ける感じで、むちゃくちゃ疲れました。
フィット面接で巻き返しを
ここからはチランゴさんについて話を聞かせてください。月並みですが、まず職務経歴と志望理由からお願いします
フィット面接に関しては、特に奇をてらった質問はありませんでした。
ただし、少しでも矛盾と思われることがあるとすかさず突っ込みが入りました。
私の場合、1回目の転職理由と今回の転職理由で話した内容に一部、ロジックの整合性が甘いところがあったので、結構突っ込まれました。
あと聞かれたのは、以下の質問など。
会計スキルは問題ないか?
語学力はどうか?
志望理由で述べた業務ばかりじゃなくてシステム導入なんかもあるけど大丈夫?
最後の質問は、面接の場で「あ、だったら嫌です!」と答える候補者なんているんだろうか・・
はい。ではここまでにしましょうか
確かこの時点で面接終了予定の時間をオーバーしていました笑
タイムマネジメントが課題ですね。すみませんでした。チランゴさんは時間は少し大丈夫でしょうか?よろしければ質問をお受けします。シニマネさんも少し時間空いてる?
・・・
この後は質問を2~3個して終わりました。
うお~終わった~濃かった・・
面接がとりあえず終わった謎の高揚感でこの後家を飛び出し夜の散歩に繰り出しました・・
DTC2次面接を終えて
選考結果
結果は翌営業日に人事から連絡が来ました。
「選考の結果、チランゴさんにはぜひ次回選考にお越しいただきたく存じます」
おおおやったー!そして相変わらず結果連絡は早いな笑
ケースの出来は、発表までのタイムマネジメント然り、議論の全体感然り微妙だったな・・と振り返っていますが、フィット面接はそれなりに受け答えできていたかと思います。トータル評価で通してもらったのでしょうか。
なんにせよほっとしました。
所感
ケースに限って言えば、今回のコンサル転職活動の中でDTCの2次面接が一番ハードでした。
もちろん、自分の至らなさが招いたことであるのですが。
なんで?具体的には?他には?という質問をひたすら繰り返される感じでしたが、
圧迫という訳ではなく、単純にこういうコミュニケーションのスタイルなんだろうなと思います。
自分が普段から広く考えていないことも浮き彫りになりました・・
さて、次回は3次(最終)面接レポートとなります。
ケース対策は以下の書籍を何周かするのが効果的だと思います。
*1:
教員採用選考試験における競争率の低下― 処遇改善による人材確保の必要性 ―
参議院常任委員会調査室・特別調査室(2019.11)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2019pdf/20191101018.pdf