チランゴのキャリア語り

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【レビュー】ネガティブなボクシングチャンピオン村田諒太著「101%のプライド」

ボクシング最激戦区ミドル級でWBA世界王者に君臨する村田諒太※18年10月7日時点

 

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ミドル級最強と言われたゴロフキンと村田が来春に東京ドームで試合するという、ファンからしたら夢のような噂がありましたが、9月の試合でカネロがゴロフキンに判定勝ちをおさめたことで当面の対戦は立ち消えてしまったようですね。残念です。

 

村田はカネロとの対戦に目標を変更せざるを得なくなりましたが、他の有力選手を押しのけてラスベガスのドル箱(今勝手に命名)ことカネロとやるのは中々にハードルが高そうです。

 

先ずは直近の10月20日に迫った、ロブ・ブラント(WBA2位)との試合を良い内容で勝ち切ることが求められるでしょうか。

 

そんな大事な試合を控える村田選手が書いた自伝を見つけたので早速読んでみました。

紆余曲折を経てミドル級のチャンピオンに上り詰めた村田の話はけっこう読み応えがあり、ネガティブで弱気な自分との向き合い方など普段の生活に活かせそうな点も多々あったので、ボクシング、村田が好きな方もそうでない方にもぜひ紹介させてください。

 

 

ボクシングチャンプの村田諒太とは?

アマではロンドンオリンピックで金メダル、その後転向したプロではWBAミドル級チャンピオンと輝かしい成績を残しているボクシング選手です。

村田 諒太(むらた りょうた、1986年1月12日 - )は、日本のプロボクサー。ロンドンオリンピックミドル級金メダリスト。奈良県奈良市出身。帝拳ボクシングジム所属。現WBA世界ミドル級王者。日本人ボクサーとして竹原慎二以来2人目のミドル級世界王者であり、オリンピックメダリストとしては日本人初の世界王者である。 血液型AB型。
引用:村田諒太 - Wikipedia

 

南京都高校時代の全国五冠など、 学生時代から凄まじい選手ですね。

自伝を読むと、ボクシングから離れた時期もあり全てが順風満帆とは言いがたいのが分かってきますが。全てがうまくいくなんて、そんな人どこにもいないですね。

 

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ファイトスタイルは、ジリジリとプレッシャーをかけ相手が疲れてきたタイミングでズドンと打ち込むインファイター。パンチ力とタフネスに定評がある選手です。

 

ちなみにロンドンオリンピックの年である2012年には話題性のためかベストジーニスト賞にも選出されています。 

 

www.chilango-taco.com

 

村田諒太の自伝「101%のプライド」レビュー

こういう自伝系の本は基本的に

  • 俺SUGEEEEなエピソードがメイン
  • 無駄に人名が沢山出てきてうざい(正直どうでも良い)
  • たまーに周囲の人間の言葉、自分の哲学など良いことが書いてある

くらいの内容なんだろうなーと構えて斜め読みします 笑

俺SUGEEEE状態に関していえば、まあ自伝を書くくらいだから何かしら成し遂げた人なので別におかしなことではないのですが。

 

この本も例に漏れず俺TSUEEEE的な内容が多いのは事実ですが、実は人一倍ネガティブで自信がないところなど共感できる、そんな自分への向き合い方など自分も取り入れてみようと思える部分も多かったです。

あとは、自分の人間的小ささを表す過去のエピソードなど明け透けに公開してしまう村田に少し好感度が上がります 笑

印象に残った点を一部紹介していくので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

家族のためでなく自分のために頑張る

嘘くさいお涙頂戴に走らず、自分が強くなりたいからやってると正直に言えるのオリンピック時代の村田がかっこいいです。

格闘代理戦争エピソード1で魔裟斗も自分の推薦選手に自分のために頑張るんだよ。それが結果的に周りの人のためになるからと言っていて魔裟斗KAKKEEEEとなったのを思い出しました。

 

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未来のことを過去形で書く練習ノート

「今日はこんな練習をした」「何時に起きた」など目標やテーマを未来仕立てで書くことで、自分を妥協をしない環境を作る。弱いメンタルをコントロールする。

オリンピック前には日記の最後に必ず金メダルを取りました。ありがとうございました!といったフレーズを書いていたそう。

 

自己暗示みたいなものですが、目標をハッキリさせてモチベーションを高く保つのに取り入れやすくて使えそうな方法だなと思いました。

 

私もよく筋トレの最中3セット目に入る前に、あらかじめ重さとレップ(回数)をアプリに打ち込んでおいて

「これであげられなかったら打ち込み直すのめんどくさいぞ~」

「自分で打ったんだからちゃんとやれよ~」

という追い込みを使っていますが、似たような考えですね。

もちろんそれでもあげられないときもありますが、自分で決めたものに向かってかなり集中できている気がします。

もっと応用の幅を広げてみたいですね。

 

遠くから俯瞰で自分を見つめ直す

「負けたらどうしよう」「上手くいかなかったらどうしよう」という悲壮感から解放されるため、世界選手権で村田が使った手法。

 

リングで倒された自分をリングサイドで見ている人間は、「何やってんだあいつ」と言うかもしれない。

でも10m、20m、50m、100mと離れて見れば「何か格闘技をやっているのかな」くらいの感覚になるのではないか。

さらに200mと離れた場所にいたら、ボクシングに興味を持つ人などわずか。

さらにぐーんと離れればリングの2人なんて豆粒のようなものではないか。

宇宙目線で見ればそんな小さなことなのに、いちいち狭い世界でビビってどうする。

 

目の前のことにビビってネガティブになったときに自分もこの考え方を取り入れてみようと思いました。

 

www.chilango-taco.com

 

おわりに

ネガティブな面を認めながら、ちょっとイキって捻くれつつも自分の頭で考えて信じたことをやっている、そして結果を出している村田選手がかっこいいなとこの本を読んで思いました。

上に挙げた以外にも、弱気な自分をどう抑えてきたか村田が実践した内容がいくつも散りばめられているので、相性が良さそうなものは自分も取り入れてみます。

 

本書で本人も我慢のボクシングと書いているように村田のファイトスタイルは派手でないので正直好みが分かれると思いますが、彼の持ち味を最大限活かすために考えてたどり着いたスタイルがどこまで通用するか、今後も注目したいと思います。

 

 

おしまい